アニメーション部会第16回特別研究会 開催報告
「甲殻不動戦記ロボサン
VFX・アニメーション技術への包括的取り組み」
開催日時:11月6日(金)~7日(土)
会 場:報道基金ごうら山荘
参 加 者:32名
講 師:
野口光一氏(東映アニメーション(株)映像企画部プロデューサー)
鎌田匡晃氏(東映アニメーション(株)デジタル映像部シニアデザイナー)
小倉裕太氏(東映アニメーション(株)デジタル映像部プロダクションマネージャー)
会場の様子毎年恒例「アニメーション部会 特別研究会&交流会」も開催第16回となり、本年も多くの皆様にご参加頂き、紅葉も盛りの11月6~7日、箱根強羅の報道基金ごうら山荘を会場として開催されました。
本年は、第68回映像技術賞受賞作品「甲殻不動戦記ロボサン」をテーマに、東映アニメーション(株)より、VFX制作に関わられた野口光一氏、鎌田匡晃氏、小倉裕太氏の3名様を講師としてお迎えし、「甲殻不動戦記ロボサン」VFXメイキング、及び東映アニメーション(株)における海外のVFXプロダクションとのコラボレーションによるVFX制作への取り組み、そして新作映画「海難1890」のVFXメイキングと作品紹介等、貴重なご講演を頂きました。
研究会の講演では、作品がテレビの深夜枠放送という事もあり日頃なかなか知ることの出来ない「甲殻不動戦記ロボサン」におけるVFXメイキングを詳細に解説して頂きました。
特にこの作品において重要な取り組みである「伝統的な手書きアニメーション技術や特撮映像ワークフローを最新のVFX技術に取り込み、作品にその融合した成果を表す」という部分において、実際に作品制作に用いられた素材映像や技術、制作ワークフロー等を元に解説して頂けた事は、今後のわが国におけるVFX制作に対して貴重な提案であったと思われます。また、東映アニメーション(株)の従来からの取り組みである海外のVFXプロダクションとのコラボレーションについて、取り組まれた各々の作品を元に、どのような技術ポイントでのコラボレーションを行ったか、という点からの講演では、ご参加頂いたVFX関係、アニメーション関係の皆様から、今後の作品制作を考える上で大変参考になった、とのご感想を頂きました。 そして最後に、12月5日(土)公開の新作映画「海難1890」におけるVFXメイキングと作品紹介があり、公開前の作品の技術要素に触れられる大変貴重な機会となりました。
研究会後の交流会ではVFX技術、デジタル映像技術や作品制作ワークフロー等を話題に様々な討論が深夜まで熱心に交わされ、参加者の皆様には親睦を一層深めて頂く事が出来た事と思います。
講師の野口様、鎌田様、小倉様を始め、ご参加頂いた皆様、また開催にご協力頂いた皆様には、この場をお借りして篤く御礼申し上げます。
皆様方にはご多忙中にも関わらずご参加ご協力を頂き、誠に有難うございました。
尚、アニメーション部会では引き続き、様々な研究会の企画が検討されています。これらの研究会企画は、開催委細が決定し次第、機関誌や協会ホームページ等でご案内申し上げますので、協会会員の皆様を始めとした業界関係者や学生の皆様には、今後も是非積極的にご参加頂ければと思います。
(部会長:馬渡貴志)
左から、野口光一様、鎌田匡晃様、小倉裕太様