「テレビ・映像最新技術展in名古屋2019」報告

 

開催日程:2019年12月10日(火)・11日(水)
会  場:東海テレビ放送 テレピア2F/テレピアホール
参加人数:350名(2日間)

 

中部支部では4回目となる「テレビ・映像最新技術展in名古屋2019」を、前回に引き続き名古屋市東区の
テレピアホールで開催しました。

 

■出展社
アストロデザイン(株)、池上通信機(株)、伊藤忠ケーブルシステム(株)、ウエタックス(株)、EIZO(株)、
エーティコミュニケーションズ(株)、(株)エーディテクノ、エヌ・イー・ピー(株)、カナレ電気(株)、
キヤノンマーケティングジャパン(株)、共信コミュニケーションズ(株)、グラスバレー(株)、(株)コスミック
エンジニアリング、(株)シグマ、(株)昭特製作所、(株)綜合舞台、ソニービジネスソリューション(株)、
(株)日本ビデオシステム、パナソニックシステムソリューションズジャパン(株)、(株)ビデオサービス、
ビデオトロン(株)、(株)フォトロン、富士通(株)、富士フイルム(株)、(株)芙蓉ビデオエイジェンシー、
ブラックマジックデザイン(株)、(株)プロスパー電子、(株)朋栄、三友(株)、リーダー電子(株) 計30社

 

■機器展示コーナー
今回は30社から昨年並みの40コマを出展いただき、映像制作に関する最新機材やソリューションが紹介されました。昨年に引き続き4K・8K関連のカメラ、レンズ、モニターをはじめ12GやIPのシステム関連の最新機器が展示されました。4Kはもはやスタンダードになりつつある現状が提示され、私たち地方民放局には対応を問われる展示でもありました。
また、クラウド、IPリモート、AIといった技術が 実用段階に入りつつあり、映像制作の効率化、省力化に大きく貢献する可能性を感じました。他方、バッテリーや照明などを含めた取材用機材は、小型化、軽量化、防水防塵などの性能や新たな発想による使い勝手の向上に感心させられました。技術展がメーカーとユーザーを繋ぐ場として、こうした開発に僅かでも貢献できればと思います。

 

■展示会場レイアウト
展示コーナーのレイアウトは、カメラステージを中央入り口付近に配置し、一筆書きで会場が回れるレイアウトとした結果、向かい合うブースに来場者が立っても十分に会話ができるよう通路を広く取ることができ、設営や撤収もスムーズに行うことができました。
カメラステージは昨年同様円形とし、出展社のカメラはそれぞれが中央に配置したディスプレイやモデルにレンズを向ける形としました。この形とすることで一般的なカメラステージと異なり、背景に壁面を持たないことから、装飾や照明に要する費用を抑えることができました。また、HDRを評価できるよう、ガラスや金銀の装飾、LEDライトなどを散りばめてみました。

 

■プロジェクターコーナー
ホワイエでは4社から5機種6台の最新のプロジェクターのご提供を受け、1万ルーメンを超える高輝度タイプや4K高精細タイプ、回転式レンズ・超単焦点投影タイプなど各社特徴を持ったプロジェクターが展示されました。高輝度タイプは、ホワイエの通常照明のもとでも100インチのスクリーンにメリハリのある映像が投影され、4K高精細タイプは同一メーカーの2Kタイプと並べて投影し表現力を見比べることができました。超単焦点投影タイプは回転式レンズを使ったレンジシフトで空間演出のデモがみられました。来場者からはプロジェクターの様々な可能性を目の当たりにして興味の湧く展示だったと好評を得ました。来場者アンケートにも、同一ジャンルの製品を並べた展示を、別のジャンルでも行って欲しいとの声がありました。

 

■来場者数
来場者は2日間で350名。(1日目150名、2日目200名)で、昨年の435名からは大きく減少しました。
昨年はセミナーの参加者が175名あったこと、セミナーを開催しなかった一昨年は今回と同程度であったことからセミナーの有無が来場動機に影響を与えていると考えられます。来場者アンケートにもセミナーや勉強会の開催を望む声が寄せられています。
出展社様からは、顧客獲得の機会としてより多くの来場者を期待する一方で、少数でも自社製品のモニターとして意見を交換できる、ユーザーとWin-Winの関係が作れる場と捉えているとの声も聞かれました。

■周知広報について
来場者アンケートからは、技術展を知ったきっかけとしてポスター、チラシが半数近くに上り有効であるものの、その他が約半数を占めており参加者のSNSでの口コミ等も含まれています。その他と回答した来場者がどこから技術展を知ったのか、映像制作者が日常どのような情報にアクセスしているのかといったことにも注目していく必要があると感じました。

■懇親会
今回も初日の終了後に懇親会が開催されました。出展各社様や協会関係者に加え地元放送局幹部など84名が参加しました。

■次回開催について
中部地区で最大級の技術展として、継続が期待されているのを感じています。今回取り止めたセミナーの再開も含めて、来場者と出展各社様の満足度を上げるべく計画してまいります。

最後になりましたが、今回の技術展にご出展頂いたメーカー各社様、会場設営にご協力を頂いたテレピア関係者様、開準備並びに運営全般に作業された協会中部支部幹事の皆様、バックアップいただいた本部事務局様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。  [田中 邦彦(中部支部長 東海テレビ)]