中国支部「基礎技術セミナー」報告
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中国支部では、「基礎技術セミナー プロのための初めの一歩!まずは知りたい基本の知識!」を開催しました。
日 時:2016年2月25日(木) 13:00~16:30
場 所:合人社ウェンディひと・まちプラザ 研修室C
参加者:43名
会 費:協会 法人会員及び個人会員・学生は無料、
非会員は2,000円 -
【概要】
檜山支部長挨拶、司会進行にて開催。
13:10~
① テレビ局制作現場の映像技術 ~指先でこれだけ変わる映像イメージ~
講師:帆足聡一郎氏 関西テレビ放送(株) 制作技術部ビデオエンジニア
内容:スタジオ・中継のビデオエンジニアの基礎、 映像信号とそれを操るVEの基礎調整について解説、 ドラマVEにおける現場の話を伺いました。
主なポイント
- スタジオ内のカメラの調整、色温度、ホワイトバランス、最後は実際に撮る絵を見て最終調整。
- スタジオシステム系統図をみてシステム構築を行う。
- 中継のシステム構築(環境、規模、信号)、事前のプランニングに基づく優先順の大切さ。
- ドラマ撮影の基礎、ドラマは芸術性も必要。色のイメージによってドラマの印象が変わる。
- 編集に引き継ぐため、編集の知識も必要。
- 新技術への対応も必要(周波数移行、4K/8K、など)
14:20~
② ENGカメラの基礎技術 ~報道・バラエティー・CM・VP・4K 現場での対応は~
講師:野路英彦氏 (株)ウエストワン 報道技術部部長
内容:ロケで使う機材について、撮影設計・ディレクターとの意思疎通の大切さなど、作品ビデオをもとに質疑応答、現場での話を伺いました。
主なポイント
- 機材になれる
- レンズを通した絵を想像できる様になるようにする。
- ENGは編集ありき
- うまいカメラマンは耳がいい(話をよく聞く)
- カメラマンは技術のキャプテン(音も照明もわかるようにする)
- 照明ができなければカメラマンではない(照明機材の知識も必要)
- お仕事は予算ありき(時間配分を考える)
- ディレクターとの意思の大切さ
- 人の作品をよく見よう(雑誌の広告からヒントを得る)
※作品ビデオ鑑賞:関西テレビ 新TV見仏記 4K作品
15:30~
③ 番組編集の基礎技術 ~足す編集、切る編集、積む編集~
講師:井上隆也氏 朝日放送(株) 制作技術センターポスプロ課長
内容:テープからファイル、リニアからノンリニアへ、編集におけるファイルベースの基礎技術、編集の流れと基本テクニックについて伺いました。
主なポイント
- ポスプロのワークフロー(仮編集⇒本編集、合成、カラコレ⇒MA⇒完パケ)
- リニア編集におけるテープと信号の基礎知識(タイムコードと実時間のずれ、リニアの編集モード)
- リニア編集とノンリニア編集の特長(ノンリニア編集の特長には、素材へのランダムアクセス、素材共有 による同時並行作業などがある)
- ノンリニア編集におけるファイルベースの基礎技術(ラッピング「コンテナ」とは、コーデックとは)
- 編集の基礎テクニック(ノンリニア編集特有の機能がある、つなぎのテクニックがある)
- 編集の実例紹介(実演)
- 完パケ納品(T029「HDTVカセットテープによる番組交換規準とT031「ファイルによるテレビ番組交換暫 定規準がある)
中国支部幹事 水谷 誠(報映産業)