京都支部・大阪支部共催「受賞作品を見る会」報告
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京都支部・大阪支部共催による「受賞作品を見る会」を2016年1月27日(水)ビジュアルアーツ専門学校・大阪アーツホールに於いて開催した。
会場風景
質疑応答の様子日時:1月27日(水) 13:00~18:45
会場:ビジュアルアーツ専門学校・大阪 アーツホール
飯野理事と松田幹事大阪支部では毎年、MPTE AWARDSの受賞作品から数作品を選択して「受賞作品を見る会」を開催しています。今年は主旨を同じくする京都支部と共催の形をとりました。
各作品の受賞者をお招きして、鑑賞後に制作秘話や苦労話をお聞きしました。合わせて専門学校生の作品も上映し意見交換を行いました。今年は学生参加も多く115名の方々のご来場を頂き、懇親会を含めてパネラーに対して活発な質疑応答があり有意義な時間を過ごすことが出来ました。◆上映作品と講演者 ※動画を視聴するには会員用のIDとパスワードが必要です。
関西写真記者協会[テレビ・ニュース映画の部] 企画部門・銀賞
「夕暮れがいざなう”命の営み”」(10分)
講演:関西テレビ放送(株) 樋口耕平カメラマン 粟村文彦カメラマン
関西テレビ放送(株)栗村氏と樋口氏夕暮れから夜にかけて活動する、生き物たちの魔法の時間(マジックアワー)を映像化。「夕暮れ」「街のすぐそば」という二つの約束事が当てはまる生き物を探し、知っているようで知らない、私たちの身近なところで見られる生き物たちの姿を、カメラマンの眼を通すことで、普段見えている世界にドラマや面白さを浮かびあがらせた映像作品。粘り強く生き物や風景にカメラを向けた姿勢と一番難しい時間帯での撮影表現方法に賞賛の意見が多かった。
【映像技術賞】<撮影>ドキュメンタリー
「君が僕の息子について教えてくれたこと」(59分)
講演:日本放送協会 渡瀬竜介カメラマン
日本放送協会 渡瀬氏自閉症を持ちながら作家として生きる東田直樹さん。小説家デヴィッドミッチェルさんとの出会いで著書が世界20カ国以上で翻訳され、ベストセラーになった。東田さんの活動と世界の自閉症児を抱える家族を追ったドキュメンタリー。心を表現する方法を得た東田さんとその心の内を知ることによって救われる家族の取材は、映像表現に迷いがあれば伝える事が難しい。現場での取材対象との距離感のとり方や撮影姿勢に対する撮影者のエピソードに来場の方々は興味深く聞き入っていました
【卒業制作作品】
2年生学生作品「波と共に」(30分)
ビジュアルアーツ専門学校・大阪
講演:川添ビイラルさん
ビジュアルアーツ専門学校・大阪 川添氏ビジュアルアーツ専門学校の学生作品。難民申請をしている男と、福島を追われた女性の「居場所」というものをテーマにした作品。昨今の学生の制作レベルの高さと素直な表現方法を感じさせられると共に、先輩諸氏からワンカットの意味合い、音声収録の大切さを指摘されて撮影・監督も勉強になった模様である。
【映像技術賞】<撮影・編集>劇場公開
「紙の月」(126分)
ビデオレター:佐藤崇 編集技師
佐藤氏銀行勤めの平凡な主婦が引き起こした大金横領事件のてん末を描いた、直木賞作家・角田光代の長編小説の映画化。日本アカデミー賞含め映画賞多冠の作品。印象的な出会いのシーン、ラストシーン、転落していく様の時間経過等々、感性に裏付けされた撮影設計と技術力、コントラストの効いた映像表現は秀逸。編集技師の佐藤氏からこだわった点についてビデオメッセージを頂き、昨年末急逝された撮影のシグママコト氏の受賞コメントを朗読させて頂きました。◆懇親会
懇親会の様子上映終了後、会場横のホールで懇親会が開催され、作品鑑賞の余韻を残したまま活発な意見交換や懇親の場を持つことが出来ました。 最後に、会場をご提供いただいたビジュアルアーツ専門学校大阪校様、「見る会」開催に向け周到にご準備頂いた事務局池上通信機様に心から御礼申し上げます。(大阪支部・幹事 松田 茂)