アニメーション部会研究会 開催報告 「豆富小僧 CGアニメーションメイキング」

開催日時:6月30日(木)15:40~17:40
会 場:専門学校東京ネットウエイブ
講  師:
河原真明氏((株)ラピス 監督)
川北和明氏((株)ラピス CG監督)
参加者:63名

企画スタートの段階から作品完成まで

fv_report1.jpg本年4月下旬から6月まで、アニメーション映画「豆富小僧」がS3D上映で全国絶賛公開されました。
本研究会ではこの「豆富小僧」を題材に、この作品の監督である河原真明氏とCG監督の川北和明氏のお二人を講師にお招きし、脚本やストーリーボード(画コンテ)の制作、CGのシーン設計やキャラクターデザイン、CGアニメーション制作、背景美術のデザインと制作、撮影(ファイナルコンポジット)、そしてS3D上映に向けた立体映像化について、制作の流れや特に留意した部分など、本作品の制作ワークフローに添った形でのメイキングを講演して頂きました。

講演の内容は実際に制作に使用された素材や2Dでの完成映像を上映しながらのメイキングで、キャラクターデザインの変遷やシーン設計の様子、背景デザインの実際、S3D映像向けの素材の作り方や素材の渡し方等、まさに実際の制作の様子を明確に発表して頂き、大変充実した内容となりました。

fv_report1.jpg当日は平日の午後という時間帯での開催となり、また梅雨の合間の暑さの中、にわか雨に見舞われるという天候不良にも関わらず多くの方々にご来場頂き、CGアニメーションを使用した映画制作とS3D化への取り組みに対する関心の高さが現れた研究会となりました。

また、講演後は活発に質疑応答が行われ、中でも特にS3D化に対する質問が数多く寄せられ、活発な質疑応答の中、大変有意義のうちに終了しました。

尚、本研究会開催につき会場をご提供下さいました学校法人専門学校東京ネットウエイブ、及び会場準備等にご尽力頂きました東京ネットウエイブの五十嵐先生始め諸先生方には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

fv_report1.jpg* S3D – Stereoscopic3Dの略称。立体映像の事を指す。
単に3Dと呼ぶと3DCGと混同しやすいので 、映像制作業界では立体映像に対してこの呼称を用いている。  

尚、講演内容は「映画テレビ技術」10月号(予定)に掲載致します。         
 

(アニメーション部会長:馬渡貴志)