MPTE勉強会 特別企画 報告

MPTE勉強会 特別企画 報告

スーザン・キーノムNAB副会長セミナー

日 時 10月4日(木)15:00~16:00
場 所 ソニー(株)本社 C・D会議室
テーマ 「グローバルメディア市場における放送事業者間の協力の促進」
参加者 69名

 

10月3日に開催された、NAB会長の映像も併せてご覧いただけます。

【内 容】

  • NABは放送が始まると同時に設立され、約100年の歴史の中で各地域の放送事業者を支えることを活動の目的としてきた。放送のミッションはコミュニティーを支えること。即ち災害時に救命情報を伝えること、ニュース、スポーツ、天気予報、エンターテインメントを信頼できる情報として日々視聴者に伝えることである。自由と民主主義を支えるメガフォンの役割も果たしている。
  • 私たちは世界各国の放送事業者と高度な技術革新に関する協力関係を築いている。NABとEBUは56カ国から119のメンバーと非公式に様々な課題について議論を進めている。これは放送事業者をサポートすることを目的としている。NABとEBUの技術部門は長年にわたり様々な分野での標準化の努力を進めている。
  • インターネット技術への転換やこれまでと違った配信プラットフォームへの新たな技術革新は私たちにビジネスモデルの再構築を迫っている。また異なるツールや技術を融合し、このデジタル時代に新しいビジネスの機会を捉えて成功に導かなくてはならない。アメリカの一部の放送局ではATSC3.0を使用した次世代TVの検討を始めている。韓国の放送局では既に採用しているところもある。次世代TVはUHDTVやインタラクティブ機能、コンテンツのカスタマイズ、奥行のあるマルチチャンネルサウンドも提供できるようになる。次世代TVによって緊急事態に情報を常に受信でき、視聴者にアラームを発信し、公共的な警報を地域別に届けられるようになる。また双方向性やモビリティーにも対応する。
  • 放送事業者たちは先人が残してくれたところから課題を拾い上げ、TVとラジオを視聴者がどこにいても利用できるものに変革しようとしている。すべての新たな技術が放送事業者にとって事業を変革し、無償で高品質のLiveコンテンツを視聴者に届けることにつながる。私たちは引き続き来年のNABショーで日本の友人たちとディスカッションを重ねることで、よりよい未来を築き上げることができると考える。

【アンケート結果】

  • ネットとの関係or連携についてもう少し具体的な話が聞きたかった。
  • NABが何を課題として、何に関心があるのかが伺え、参考になった。
  • ATSC3.0の売り込みが長かったのが残念。
  • 米国の状況について説明いただき、理解が深まった。来年のNABに参加したい。