MPTE第37回勉強会 報告
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MPTE第37回勉強会 報告 報道カメラマンが語る「ドキュメンタリー撮影の手法」 日 時 2018年2月23日(金) 
 15:00~17:45(受付開始14:30~)
 場 所 (株)オムニバス・ジャパン
 赤坂ビデオセンターB1F試写室「Sofia」
 講 師 大淵 光彦 氏(日本放送協会 報道局映像取材部)
 参加者 36名(定員34名)
 会 費 MPTE会員無料
 協 力 (株)オムニバス・ジャパン概 要 普段ニュースの最前線にいる報道カメラマンの、ドキュメンタリー番組へのアプローチや撮影手法について、じっくり伺う機会を設けた。第70回映像技術賞を受賞したドキュメンタリー作品「NHKスペシャル『お父さん見てますか~震災遺児と母 4年の記録』」を上映し、担当された大淵カメラマンと、ナビゲーターとして落合厚彦氏(NHK報道局 副部長)に登壇頂いた。 当 日 15:00- 開会→上映『お父さん見てますか』(49分) 
 16:00- 講演 「ニュース撮影とドキュメンタリー撮影の違い」
 取材の進め方、撮影設計、機材選択など
 17:00- 質疑応答など 17:50- 閉会   今回はドキュメンタリー番組の撮影についての勉強会ではあったが、あえて「報道カメラマン」という点を強調する形で行った。 
 報道カメラマンは災害や事件の被害者やその家族にレンズを向けるイメージもあり、世間からは厳しい目で見られることが多くなっているが、"弱者を助ける"という正義感や"時代を切り取る"という使命感をモチベーションに日々の取材・撮影に取り組んでいる。
 そんな報道カメラマンだからこそ、最前線の現場で起こっている事象の疑問点や矛盾、歪みを自身の目で発見し感じ考え映像化できるのではないかと私は思っている。
 その一例として、東日本大震災の現場に入り、被災地や被災者の姿を目の当たりにした大淵カメラマンが、何をきっかけにどんなことを伝えようとして、番組として発信するためのどう取り組んだのかを知ってもらいたいと思った。もうひとつは、ユーチューブなどの動画サイトや実写とCGを組み合わせたVFXなど映像の世界が多種多様化する中で、「どんなに技術が進んでも、最終的にはカメラマンが表現したい現場を選び、そこにカメラを持ち込んで被写体にレンズを向け、伝えたいと思う瞬間にRECボタンを押す」という"カメラマンとしてやるべきこと"は変わらないし、いい映像と言うのは単に"美しい"や"かっこいい"というものだけではなく、"人の心を打つ"映像であるということ伝えたかった。 今回の勉強会には民放・制作会社からたくさんの現役カメラマンが参加してくれた。こういった場が、NHK・民放・制作会社の壁を取っ払い、質の高いドキュメンタリー番組を生むきっかけになればと思う。今回のような現場の声を伝える場を作って下さった関係者の皆様や、会場に足を運んで下さった各方面のカメラマンの皆様にお礼申し上げます。 (文:落合 厚彦) 

