故増谷麟氏は、1919年国活巣鴨撮影所入社、以来松竹キネマ、写真化学研究所、PCL、東宝映画、ソニーPCL、新東宝、日本グラマホン等の各要職を歴任され、67年5月病没された。この間、51、52年の2期にわたり本協会理事長、54年からは相談役、66年には名誉会員に推薦された。
長年にわたってわが国の映画、特に技術面での発展に力をつくされ、本協会創設の際にも大きな原動力としての役割を果たされた。
1967年に没せられた後、ご遺族から寄金をうけた協会は、故人ゆかりの各界有志よりの寄金を合わせ68年に本賞が制定された。
2008年に「増谷賞」は「春木賞」と趣旨を尊重継承し統合され「栄誉賞」となった。
対象となるのは、映画、テレビの諸技術の業務に30年以上精励し、後進の模範となる業績を残した者。
≪受賞一覧≫
- 第40回(2007年度) 新井靖久(元:IMAGICA)、町田博祐(元:日本テレビ放送網)
- 第39回(2006年度) 被推薦者なし
- 第38回(2005年度) 被推薦者なし
- 第37回(2004年度) 被推薦者なし
- 第36回(2003年度) 井川徳道〈美術監督〉
- 第35回(2002年度) 萩原 泉(日本映画撮影監督協会)、河野 進(元:東映ラボ・テック)
- 第34回(2001年度) 佐々木徹雄〈予告篇製作〉、伊藤二良(パンジャパン)
- 第33回(2000年度) 被推薦者なし
- 第32回(1999年度) 西尾 曻〈録音〉
- 第31回(1998年度) 松本隆司〈録音〉
- 第30回(1997年度) 諏訪三千男〈編集〉、安本東済(三和映材社)
- 第29回(1996年度) 浅井達三〈撮影〉
- 第28回(1995年度) 今田長一(育映社)、橋本文雄〈録音〉
- 第27回(1994年度) 浦岡敬一〈編集〉
- 第26回(1993年度) 西尾 元(IMAGICA)、松本展明(ソニーPCL)
- 第25回(1992年度) 加藤 功(ヨコシネディーアイエー)、浜村幸一〈小道具・装飾〉、何 基 明(台湾映画資料館)
- 第24回(1991年度) 大友隆次(大友製作所)、高嶋利雄〈照明〉、吉野桂子〈メイク〉
- 第23回(1990年度) 金山富男〈撮影〉、川又 昂〈撮影〉、原 誠(富士フイルム)、広瀬文雄〈医学映画撮影〉、森田正一(岩波映画製作所)
- 第22回(1989年度) 伊藤幸夫〈照明〉、牛窪 正〈映画機器開発〉、尾崎義夫(ソニー)
- 第21回(1988年度) 滝澤雄一郎(アールディエス)、沼上精一〈録音〉、松田三郎〈映画音楽〉
- 第20回(1987年度) 小石尚忠〈テレビ技術〉、宮田 一〈現像〉、馬 守 清(中国映画テレビ技術学会)
- 第19回(1986年度) 志賀幸雄(志賀製作所)、橋爪雄次郎(特殊映材社)
- 第18回(1985年度) 該当者なし
- 第17回(1984年度) 松野 清〈映画テレビ機器開発〉
- 第16回(1983年度) 石井 茂〈録音〉、浦島 進〈撮影・現像〉、佐々木巌〈現像・海外技術援助〉
- 第15回(1982年度) 桐生 明(セイキ)、村主 彦〈テレビ撮影〉
- 第14回(1981年度) 岡田明方〈背景画〉、南 とめ〈ネガ編集〉、宮寺啓之(ヨコシネディーアイエー)
- 第13回(1980年度) 川口和男〈撮影・技術史〉、安井治兵衛〈録音〉
- 第12回(1979年度) 岩腰助三郎〈大道具〉、寺尾幸夫〈録音〉、野村健造〈現像〉、渡辺 生〈照明〉
- 第11回(1978年度) 斎藤寿朗〈録音〉
- 第10回(1977年度) 平田光治〈照明〉、西本 正〈撮影〉
- 第9回(1976年度) 林田重男〈撮影〉、平林龍雄〈録音〉
- 第8回(1975年度) 宮本亀之丞(育映社)、三堀家義〈テレフィルム技術〉、高木卓四郎(NHK)
- 第7回(1974年度) 鈴木喜代治〈科学映画〉、片岡 譲(ムービーセンター)、片桐 巌〈感光材料〉、田中啓次〈録音〉
- 第6回(1973年度) 明石五郎(富士フイルム)、岩淵喜一〈映画技術〉、安田庸三〈録音〉、山中真男〈撮影〉、山口 清(NHK)
- 第5回(1972年度) 佐々木秀孝〈録音〉、本間成幹〈映画技術〉、山岡恒雄(日本写真判定)
- 第4回(1971年度) 青山五兵衛〈感光材料〉、藤井慎一〈録音〉、土橋武夫〈録音〉
- 第3回(1970年度) 長村英一〈録音〉、平沢勲夫〈映画機械・規格〉、角田義幸〈映画技術〉、大友忠次郎(大友製作所)
- 第2回(1969年度) 保坂 勇(セイキ)、林 竜次〈現像〉、宮城島文一〈現像〉、庵 康雄〈現像〉
- 第1回(1968年度) 峰尾芳男〈録音〉、大宮公平(富士フイルム)、木村 勇〈録音〉
()内は受賞時の所属。会社名は現社名。〈〉内は専門技術。敬称は省略させて頂きました。